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人間じゃなくても
この文章ははっきり言って暗いです。
というか、後味があまりよろしくない。
そういうの嫌い、という人は読み進めないでね。
私は自分というものがない気がする。
自分の意見がないのです。
絶えず、相手を出方をうかがってから動くのです。
自分からは動かない。
自分の感情が煩わしいときもあります。
マイナスの感情が心を占めているとき、自分が自分でなくなる気がします。
自分が嫌いなのです。
でも、こうやって自分のことを書こうとするのは、
誰かに「おまえにも少しはいいところあるんじゃないか」って言って欲しい
そういう薄汚い下心があるからでしょう。
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遠い昔の学生時代、ファンタジー小説「ロードス島戦記」が大好きでした。
その中でもオルソンというキャラが好きでした。
彼は怒りの精霊フューリーに精神を支配され、その怒りの精霊が強力すぎて
怒り以外の他の感情を封じてしまっているのです。
だから彼には怒りという感情しか表現できない。
いつも感情に支配されず、冷静な判断が下せる。
しかし、ひとたび怒りの感情が溢れると、彼が死ぬまで怒りの感情と
疲れを知らない肉体と共に戦い続けるのです。
バーサーカーと呼ばれます。
私はこのオルソンという男に憧れていました。
一つの感情しか持てない人間。
感情というのは人間らしさを表す重要なファクターだと思うのです。
オルソンは人間としてのらしさが限りなく少ない。
けれど、彼は人間で最後には愛する人のためにフューリーを
自分自身で操り、死んでいったのです。
彼は最後には自分の意志を持っていた。
ひどく人間くさい人間になってしまったのだ。
そんな彼も愛すべき存在ではあるが、憧れはできない。
感情のない、というところに憧れを感じるのです。
感情が支配する私はひどくダメな人間であるとつくづく感じる今日があります。
人間に生まれないで、機械に生まれたかった。
感情のないものに生まれたかった。
自分のダメさ加減が毎日毎日重荷になってくるのです。
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